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コンセプト

新・旧が交錯する街に過去と未来が対比・融合する

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「馬車道駅」は横浜再開発の中心みなとみらい地区と赤レンガ倉庫や県庁舎を中心とする歴史的地区の中間点に位置しています。そうしたことから、この駅では過去と未来の対比と融合をデザインのテーマとしています。

過去を象徴するものは、壁の仕上げに使ったレンガです。本物のレンガを職人が手作業で積んで仕上げました。大きな吹き抜けの壁部分には、かつてこの駅の地上部にあった旧い建物のパーツやレリーフなどを展示しました。

新しさは壁の内側に展開しています。天井にはアルミの押出し材を使い、照明や空調の吹出し口などを1つのボックスに納めた、新しいシステム天井をつくりました。シャッターレールには熱押出し鋼、手摺には強化ガラス、椅子にはアクリルを使い、近未来的な空調を表現しています。

これらをまとめ上げているのが中央のドーム空間です。ここでは過去と未来が融合し、この駅に大きな特徴を与えています。求心力のある円蓋は、まさしくこの駅とこの地域の新しい中心であることを象徴しています。

駅名の由来

慶応2年(1866年)の横浜大火の後に諸外国との間に締結された約書に基づき、海岸通りから直線に吉田橋まで幅員60フィート(約18メートル)の街路が計画され慶応3年(1867年)に完成しました。その広い道路を外国人たちの珍しい馬車が音高く行き交い、やがて日本人が経営する東京通いの乗合馬車の発着所が吉田橋脇に構え、いつの日か「馬車道」と呼ばれるようになりました。

明治5年(1872年)には日本初のガス灯がともると、明治7年(1874年)から並びはじめた露店のガス灯とともに、その青い光が街路樹の緑に映じて文明開化のムードをかもし出し、馬車道は異国情緒あふれる繁華街として衆人の足を誘うようになりました。

「馬車道」という言葉の響きはロマンチック、エキゾチックな街の雰囲気が容易に想像することができるため、駅名称といたしました。

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